ICUで働いていると、
どうしても「救えなかった命」の記憶が強く残る。
でも、
忘れられない「嬉しかった瞬間」もある。
意識がなかなか戻らなかった脳卒中の患者さん
脳へのダメージが大きく、
意識レベルがなかなか上がってこない患者さんがいた。
戻るのか、戻らないのか分からない状態。
ご家族も、
「このまま目を覚まさないんでしょうか」
と不安そうに話していた。
できることを積み重ねた
大きな特効薬があるわけじゃない。
だから、
できることを一つずつ積み重ねた。
早期リハビリの開始。
ポジショニング。
刺激の工夫。
全身状態の安定化。
地道な介入を続けていった。
その瞬間
ある日、
反応が明らかに違った。
呼びかけに対する反応が出て、
目の動きが変わった。
意識レベルが、確実に上がっていた。
「戻ってきてる」
そう感じた瞬間だった。
ICUで働いていてよかったと思えた日
その後、ご家族に変化を伝えると、
本当にほっとした表情をしていた。
あの表情を見たとき、
心の底から嬉しかった。
ICUでは、
苦しい場面もたくさんある。
でも、
こういう瞬間があるから続けられるんだと思う。
あの日の回復は、
今でも自分の支えになっている。
コメントを残す